お子様に矯正歯科治療を考える理由で多く聞かれるのが、ご両親ご自身が歯のことで苦労されていて、自分の子供にはこのような思いをさせたくないという理由です。 最初に歯の問題の根本である、虫歯や歯槽膿漏などの歯茎の病気についてお話します。 虫歯や歯茎の病気は歯列の乱れにより清掃性や食物の流れが悪くなることから、リスクが高まるのはご存知だと思います。 加えて歯磨きなどの清掃状態や、個体差による「なり易い体質」の違いも関与します。矯正治療では比較的長期において予防や経過の観察も行うことが可能で、このような原因の把握がしやすく対処することも可能になります。 当院で矯正治療の方針を決めるための精密検査と一緒に、虫歯のリスクを調べるリスク試験を行うのはこのような理由からです。個人のリスク差を把握した上で、予防プログラムを立てる方が効果的と思います。 特にお子様の矯正治療は、このように将来のお口の健康を守るための第一歩になってほしいと考えています。 次回は咬み合わせと顎の成長の関係や顎の機能についてお話いたします(続)
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