今回は9歳児のお母様からのご相談で、以下の内容でした。
『上奥歯の両方にリングをはめて、上顎に変わった形のワイヤーが渡っています。そのワイヤーがあるため、食べ物が引っ掛かり、飲み込めないと苦労しております。
担当のドクターは、「そのうち、慣れる」と仰いましたが、お粥でも辛い様子で食事をやめてしまいました。
どの程度で慣れるのか不安です。
本人は「出っ歯がひどいままでいいから、外して欲しい」と言っています。』
これもメールでの答えでしたので次のようにご返事いたしました。
『こんにちは。矯正歯科専門医の佐藤と申します。
お子様に対しては、特にご心配だとお察しいたします。でも、もしかしたらこれをお読みになる頃は慣れているかもしれませんね。
一般的には慣れるまで1週間から1ヶ月くらいの個人差があります。もしなかなか慣れない時は器具の調整などの対処をしてもらえるかもしれませんので、
主治医に相談してみてください。
食事をまったく取れない事はほとんどなく、食べずらいということだと思います。お口の中は僅かな変化でも敏感に感じる部分です。矯正装置が入る時は個人差はあれ、少なからずこの様なことが起きます。
不安は先が見えないから起きるものですから、主治医に大体の慣れる期間や慣れないときの対処について聞いておくと安心できます。
また、子供の示す痛みや苦労の程度が分からないので、親の立場としてはさらに不安になりますが、大げさな場合も念頭に入れ、生活や食事の様子を観察して見てください。何かに夢中になっている時やすごくお腹の空いている時は、案外平気そうにしていることもありますので。
治療に限らず、何かの目標を達成するにはある程度の我慢や努力が必要だと悟らせることも重要です。
矯正歯科はお子さんと保護者の方と矯正医が一体となって頑張っていくことで、より良い治療になります。ぜひ主治医とのコミュニケーションをしっかりとって、不安のない治療をうけて頂けるよう願っております。』
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