『ガ〜ン永久歯を抜くんですか?ショック! 私より先に矯正歯科治療を始めた知り合いはそんなこと言ってなかったし、だいいち、健康な歯を抜くなんてもったいない。』 矯正歯科治療における永久歯の抜歯については、皆さん悩まれるところです。 もちろん我々も歯を減らさなくて治せるならば、そうしたいと思っています。 しかしお子様の成長期の場合でも、顎の奥ゆきの成長はしますが、歯が並んでいる顎のどての骨(歯槽骨)が広がる成長はほとんどありません。 すでにガタガタに並んでいる歯(乱ぐい歯)が、自然と改善されるのはあまり期待できないのです。 考えてみれば、お顔の大きさは十人十色、顎の大きさもいろいろです。歯の大きさは大きくなっているうえ、歯の本数だけ皆同じというのも無理な話なのかもしれません。 ですから、歯列不正の状況や口腔内の状態によっては、永久歯を減らすことで、他の歯を守りより良く機能させる矯正歯科治療が成り立つわけです。 歯を抜く場合は、通常上下左右4本も小臼歯(犬歯の後ろにある小さな臼歯)を抜きます。 ただ我々も安易に歯を抜きたくありません。お子様はもちろん大人の方でも可能な限り、顎や歯列を横や前後に広げたりして、必要なスペ−スが得られるようであれば小臼歯を抜かない治療もされています。(続)
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