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2009年04月21日の日記

矯正治療を始めるにあたってのお悩み その6
よくご質問を受ける抜歯についてのお悩みです。

『私の症状は、上下顎前突と叢生で、四本抜歯が必要とのことです。
抜歯部位は、左下五番が元インレー(今はレジン)なので、五番を抜歯希望なのですが、検査をした医院は「根っこの長さや、寿命を考えると、五番を残したい。五番を抜くと時間がかかる」と仰いました。
結果、健康な歯を抜いて、治療してある歯を残すことに抵抗がありますが、この方法がよいのでしょうか。また、抜歯矯正した場合、老けら顔になったり、舌が窮屈な感じになることはあるのでしょうか。』


矯正歯科治療における永久歯の抜歯については、皆さん悩まれるところです。
もちろん我々も歯を減らさなくて治せるならば、そうしたいと思っています。
しかしお顔の大きさは十人十色、顎の大きさもいろいろです。歯の大きさは大きくなっているうえ、歯の本数だけ皆同じというのも無理な話なのかもしれません。
歯列不正の状況や口腔内の状態によっては、永久歯を減らすことで、他の歯を守りより良く機能させる矯正歯科治療が成り立つわけです。
歯を抜く場合は、通常上下左右4本の小臼歯(犬歯の後ろにある小さな臼歯)を抜きます。
治療後においも、正しい計画の治療やきちんとした保定期間(歯を固定する期間)を経ていれば問題はありません。
言い換えると、きちんとした矯正治療をしなければ、抜かない場合でも治療後に問題が起き得るということです。

ご質問の老け顔ですが、これは抜歯したときに前歯が中に入り過ぎ、口元が引っ込みすぎることで起こると考えられています。
もちろんそのようにならない前歯の位置に目標を置いて、計画を立てれば大丈夫です。

また治療後の新たに得た歯列を保つためには、舌や唇の周りの筋肉の順応が重要です。順応が得られにくい方の場合は、筋機能療法という舌や唇のちょっとしたトレーニングを必要とする場合があります。

最後に、どこを抜くかは矯正医の考え方や価値観によっても異なる場合があります。虫歯の治療をしている歯と健全な歯だけで比べると、当然健全歯を保存したいと考えます。
しかし治療の難易度、治療期間や治療結果の差が生じることも多く、虫歯治療の程度や残した歯の将来的な寿命なども考えたうえ、ご本人の希望を交え決定するようにしています。

2009年04月21日(火)   No.54 (矯正歯科ブログ)

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